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定年女子、役職定年女子の未来

2017.08.09

日経ビジネスオンラインに、健康社会学者の河合薫氏が書いた
「定年女子より真っ暗、「役職定年女子」の未来 残れず、生めず、決心も付かず…」
というコラムが掲載されています。

定年を間近に控えたマンネン課長の女性の今後の不安を描いたコラムですが、同年代として共感を覚えると同時に、いくつか違和感も覚えました。

「?」だったのは、50代以上の女性の活躍推進を、あくまで企業側への対処として求めている点です。
社員側の対応について、どう考えていらっしゃるのか?
そのあたり、別の機会でもよいので、考えを聞かせていただきたいなあーと思うのです。

私自身は、事例として登場した「マンネン課長」考え方に、まず違和感を覚えました。

「うちの会社では、55歳になると“3つ”から選ばなくてはなりません。
 早期退職するか、給料半額で現場に戻るか、給料そのままで地方でも関連会社でもなんでもやります宣言するか……です。でも、現実的には“早期退職”するしかないんです」
と語ります。

先輩女性は二番目、三番目の方法で残っている人もいるそうですが、マンネン課長さんはこう考えています。

「オバさんが数名なら『女性を長期雇用するいい会社』というイメージアップになるかもしれませんが、オバさんだらけになったら『なんだよ、ババアかよ。こないだの若い人の方がいいな』とか、お客さんに言われてしまうのがオチ。
 会社もできることなら、オバさんは奥に押し込めておきたいというのがホンネだと思いますよ」

そこで、他の企業の女性活躍はどうなっているのか?と尋ね、それを受けて河合氏は日本企業の女性活躍推進の不備を語ります。
ポジションの高い女性を増やすだけが「女性活躍推進」ではないのでは?というのが河合氏の主張です。
加えて「女性に対する年齢差別はどうにかならないか?」と嘆じられています。

ポジションの高さと、マンネン課長さんの話がどうつながるのかも、このコラムではよくわからなかったのですが、それはともかくとして…

なぜ、マンネン課長さんは、「現場はオバさんを歓迎しない」と決めつけるのでしょうか?
根拠はあるのでしょうか?
現場がもし歓迎しないとしたら、それは「マンネン課長」さんが、自分は課長というプライドで、周囲に接するからでは?

マンネン課長と同世代で、既婚子なしです。
河合さんがこの記事でおっしゃろうとしていることが、いまひとつ理解できているか不安ですが、いうつか違和感を覚えました。

まず、「マンネン課長」の定年問題は、企業側は現時点ではできる限りの対応はしているように思えます。
定年が年齢差別にあたるかの議論はさておき、早期退職以外にも会社に残る方法はありますよね。

マンネン課長さんが、「現場や顧客はオバさんを歓迎していない」と感じるのは、何か根拠があるのでしょうか?

実際に、店舗などのサービス現場で、ミドル以上の年齢層の方が増えています。
人手不足が叫ばれている昨今、「歓迎されない」というのは、一方的な思い込みであるように感じます。
もし歓迎されないとしたら、それは「オバサン」だからではなく、「課長」というプライドからの言動のせいなのではないでしょうか?

「定年制」が、そもそも年齢差別に当たるかどうかはおいておくとして、制度として存在し、それを変えられないのだとしたら、自分を変えていくしかありません。
そして、変えていく方向性、つまり今の会社を離れた後は、どんな人生を歩んでいきたいかは自分で考えるしかないのです。

そういった意味で、「会社に頼らない」ことをお勧めします。

「会社に頼らない」というのは、会社を辞めるという意味ではありません。
たとえ会社勤めをしていても、一定の距離をおき、会社に依存しないという意味です。

具体的には以下のようなものがあげられます。

(1)勤務先企業の軸だけで自分のskillを評価しない。客観的視点を常に意識している。
(2)(1)を踏まえて、自分を変えていくことができる。
(3)社外にも人脈が広くある。立場を超えて、困った時に声を掛けられる信頼できる人脈である。
(4)会社が提供してくれていることを「あたりまえ」と思わない。
(5)自分がどうありたいか、本当に重要なことを取捨選択できる。

日本の会社が、一定年齢以上の社員に厳しいことは今に始まったことではないですし、それは男女問わずです。
マンネン課長さんの気持ちもわかりますが、やはり私も文中にあった「今さら」という感を持ちました。

会社を離れた後のキャリアを考えたとき、現時点では確かに女性の方が不利かもしれませn。
組織で働き続けた場合でも、女性の方が仕事の幅を広げる機会は限られて来たのが現実だからです。
それはセカンドキャリアを考えたときに男性と比べると「スキル」という点で制約になってしまうリスクはあります。

一方で、経歴書に書けるわかりやすい経験や資格の奥底にある、考え方などは、実は男性より女性の方が「強い」と感じます。特に柔軟性とコミュニケーション力!(個別性は無視して、あくまで私の経験から見る傾向値です)

マンネン課長さんには、まず現実に向き合って、定年を迎えた後のことをしっかり考えていただきたいと思います。
これからどんな人生を過ごしたいのか、そのキャリアに活かせる強みは何か?
長い会社員生活の中で、培った強みがきっとあるはず。
未来は自分で変えられます!

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