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子どものいる人生・いない人生は協力できる

2017.12.01


<画像は「ウーマンエキサイト」より>
※Facebookページ「子どものいない人生を考える会」への投稿を追記修正したものです。

産婦人科のリアルを描いて人気のドラマ「コウノドリ」。
この秋から第2シリーズが始まりました。

先週、描かれたのは2人の女性の姿でした。
一人は、子宮腺筋症と卵巣チョコレート嚢胞をひどくして、治療のために子宮全摘の決意を迫られる助産師の女性(小松=吉田羊)。
もう一人は、シングルマザーで、子育てに格闘する医師の女性(倉橋=松本若菜)です。

独身で子どもの無いまま、子宮全摘を迫られた小松の姿に共感を覚えた人も多かったようです。
ネットでは、その様子がニュースになり、多くのメディアでも感動的であったと、トピックとして取り上げられています。

私自身、子宮筋腫の手術の経験があるので、悩む小松の姿は他人事ではありませんでした。
私の場合は、核摘出手術でしたが、取った物を調べたところ、悪性の肉腫に近い性質と持っていたようで、下手をすると全摘出の可能性もあったのです。

小松が、子どもを産む可能性がなくなり、「独身って生命保険も入りにくいんだよね」と、これから一人で生きていく不安をつぶやくシーンでは、胸が締め付けられるような感覚でしえた。

ただ、私がもっと気になり、もっとメディアに取り上げてもらいたかったのは、子どものいない小松と、子どもを持つ倉橋との関係です。

子どものお迎えがあるため、自分の患者であっても、緊急事態に対応できない状況にジレンマを抱える倉橋。
周囲は「気にするな、お迎えに行け」と気遣ってくれるものの、医師としての責任感は捨てきれない。
人に任せればよいと言われても、彼女のジレンマはそれでは解消されません。

そこで小松が、「私が迎えに行く」と申し出てくれるのです。
それは、倉橋に医師としての責任を果たせ、と背中を押してくれることでした。

職場での女性同士の関係は、子どもの有無での対立構造で語られることもたびたびあります。
女性上司が部下の女性に厳しく当たることを「子どものいない女性が、いる女性を嫉妬している」などと評した言説も見ました。

私自身、子どもを持たなかった人間です。
正直、子どもがいる人に対して「うらやましい」という感情があることは否定しません。

しかし、そうした感情を乗り越えて、お互いに職場の仲間として協力し合えることはできると考えています。
同じ目標を持つ仲間なのですから。
その目標を達成するためには、個人の感情を乗り越えて協力し合えることはできるはずです。

そんな可能性をを示してくれたのが、コウノドリのこの回のお話でした。

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