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女性の自立を描いた映画 「ペンタゴン・ペーパーズ」

2018.05.14


(映画.comより)

機内で見た「ペンタゴン・ペーパーズ」、期待以上に良かったです。
この時期のJAL便、「バーフバリ」「チャーチル」「アイ・トーニャ 史上最大のスキャンダル」…と見たい映画満載。
ずっと映画見ていたい…と思ったぐらいです。
迷ったけど、今、このタイミングで見るならコレだ!と確信もって言えます。
なぜなら、政治スキャンダルで、日本も米国も報道の在り方が問われている時代だからです。
そして、それは報道を受け取る私たちの問題でもあります。

あらすじは「映画.com」より引用します。

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巨匠スティーブン・スピルバーグ監督のもとで、メリル・ストリープとトム・ハンクスという2大オスカー俳優が初共演を果たした社会派ドラマ。ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年、政府がひた隠す真実を明らかにすべく奔走した人物たちの姿を描いた。リチャード・ニクソン大統領政権下の71年、ベトナム戦争を分析・記録した国防省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在をニューヨーク・タイムズがスクープし、政府の欺瞞が明らかにされる。ライバル紙でもあるワシントン・ポスト紙は、亡き夫に代わり発行人・社主に就任していた女性キャサリン・グラハムのもと、編集主幹のベン・ブラッドリーらが文書の入手に奔走。なんとか文書を手に入れることに成功するが、ニクソン政権は記事を書いたニューヨーク・タイムズの差し止めを要求。新たに記事を掲載すれば、ワシントン・ポストも同じ目にあうことが危惧された。記事の掲載を巡り会社の経営陣とブラッドリーら記者たちの意見は対立し、キャサリンは経営か報道の自由かの間で難しい判断を迫られる。第90回アカデミー賞で作品賞と主演女優賞にノミネートされた。

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報道と政権の関係や、ジャーナリズムの姿勢など、興味深いところは多々ありますが、特に私が印象的だったのは「女性の地位」です。

主人公は、ワシントン・ポスト紙の女性社長。自分の実家がポスト紙のオーナーでしたが、夫が社長を引き継ぎ、自分は上流階級の専業主婦として「おほほほ」の世界で生きてきました。ところが、夫の突然の死によって社長に就任することに。

映画の前半に主人公の家でのディナーの場面が出てきます。
食事が終わった後、政治談議をする男性をその場に残し、女性たちは別の部屋に移ります。
まるで、政治の話は男性のものだというように。

報道の自由と政権からの圧力の板挟みで悩む女性社長に対し、次々とアドバイスをする周囲の男性。「君は夫から社長を引き継いだ」と何度も言われます。それは、経営者として本来は力がないと、暗にほのめかしています。

夫の死によって”しかたなく”社長の座に就いたと、周囲は見ています。
実際、彼女の言動はおどおどしていて、何かと周囲の意見をうかがい、颯爽としたところは見られません。
しかし、家では書類をベッドにまで運び込み、必死で学んでいる様子が描かれています。

彼女は周囲のアドバイスに反して、権力と戦う道を選びます。
新聞社としての本来の役割に、純粋に思い当ったからです。そこには名誉欲や無駄な自己犠牲精神はありません。
日頃から、自分が何をすべきか、実はよく考えていたことが結実したように見えました。

政権から「国家機密流出」の罪で糾弾され、社長として法廷に立つことになります。
証言が終わった後、裁判所の階段を降りる主人公を囲むのは、多くの女性達です。
カメラは、女性に囲まれた主人公をゆっくりと追っていきます。
ここは、女性の自立を象徴するシーンのように思い、胸が震えました。

人は中年以降でも成長できる。一歩踏み出す勇気があれば。
そんなことを信じさせてくれる映画です。

経営者として、会社と雇用を守るのか、それともジャーナリズムか?
どちらもありだと思います。
単純に白黒の話でないのも良かったと思える点でした。

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