キャリコン更新講習「社会正義のキャリアコンサルティング」登壇から見えた変化
2026.06.23
こんにちは。東京の夏の湿度の高さを実感する季節になりましたね。私の場合は、髪の毛の癖の強さの度合いでも季節を感じます…。
さて先週末、今年度3回目となるキャリアコンサルタント向けの更新講習「社会正義のキャリアコンサルティング」の登壇が無事に終了いたしました。
今回もたくさんの熱心な方々にご受講いただき、心より感謝申し上げます。
登壇に先立って、「社会正義のキャリア支援研究会」で下村英雄先生のお話を伺う機会に恵まれました。また「両立支援コーディネーター」の事例検討会にも参加して、保健衛生や人事の現場での情報交換もすることができました。そこで得られた情報はさっそく取り入れさせていただきました。
この講座、回を重ねるごとに、受講者のみなさんの「社会正義」に対する関心や問題意識が、高まっているのを肌で感じています。特に今回の講座終了後のアンケートには、これまでとの特徴的な変化が現れていました。
「それは何」から「どう実践するか?」への変化
これまでの講習では、「社会正義のキャリア支援って、一体どんなものだろう?」という、まずは概念を知りたいというスタンスの方が多かったように思います。
しかし今回は、すでに「社会正義のキャリア支援」の重要性や知識はある程度お持ちの上で「具体的にどう実践すればいいの?」という、一歩踏み込んだ課題意識を持った方が多い印象を受けたのです。
アンケートでも、何人かの方がこのように感想を述べてくださいました。
「社会正義の実現の必要性は感じても、具体的にどんなことから、どのように着手したら良いのか分からなかったが、今回の講座がとても参考になった」
こうしたお声をいただき、本当にありがたく嬉しく思うと同時に、キャリコン界隈での社会正義のフェーズが確実に進んでいることを実感します。
私なりの試行錯誤と、経営学からのヒント
正直に申し上げて、私自身が「社会正義の実践における第一人者(オーソリティ)か」と問われると、まったくそんなことはなく、ご縁と課題意識から「社会正義」を題した講座に登壇しているものの、自分でも試行錯誤中です。
キャリアコンサルティングにおける社会正義の実践という概念自体が新しく、明確なロールモデルが少ないのが現状です。(もちろん、社会正義という言葉を使わずとも、それに近い素晴らしい活動を昔からされている個人・団体はたくさんいらっしゃいます)
そんな進化中の分野において、あえて私がこの講座で「実践方法」をお伝えできるとしたら、それは「経営学の知見」にあるのかもしれないと感じています。
私はこれまで、会社員として経営学の中で環境分析や問題解決の手法を学んできました。実はこれが、キャリアコンサルティング、とりわけ社会正義の文脈における問題解決にも非常に通ずるところがあるのです。
たとえば、ビジネスの戦略を考えるときに「自社」「競合」「顧客」の3Cフレームワークで、環境含めて分析することは基礎の基礎です。単純なフレームワーク分析にとどまらず、物事の因果関係を紐解くのにシステム図を描くことは顧客企業の課題分析などで行ってきました。
こんなふうにビジネスの現場で私なりに試行錯誤してきた知見やフレームワークは、キャリコンの世界でも何かしらの役に立つのではないか──そんな想いで、私なりの実践アプローチをお伝えしています。
改めて「教えることは、学ぶこと」
この講座を繰り返すたびに、「教えるということは、すなわち学ぶことなのだ」という言葉が身に沁みます。
「社会正義のキャリアコンサルティング」というテーマをみなさんにお伝えしながら、誰よりも私自身が、受講者のみなさんから多くの刺激を受け、学びを深めさせていただいています。
キャリア支援を取り巻く研究は、経営学と同様に、常に進化しています。そこに心理学という人間理解の要素が含まれており、だからこそ面白いのです。ぜひこれからも、受講者のみなさんと共に問いを立て、共に学び、実践を続けていきたいと思っています。
改めて、ご受講いただいたみなさま、ありがとうございました!
▼講座情報
100年キャリア講座 社会正義のキャリアコンサルティング―個と個を超えた支援の実践演習―(技能講習)
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