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歌舞伎はケースメソッド

2017.01.29


(画像はウェブサイト「浮世絵検索」より)

歌舞伎のことをブログやFacebookにアップすると、「歌舞伎をみたいんだけど…教えてほしい」という相談をしばしば受けます。

観たいなら、まず観にいっちゃった方がよいよ…と思うのですが、どうも「難しいもの」というハードルが高いらしい。「昔の話を昔の言葉で上演されるからわからないかもしれない」。せっかく見に行っても、そんな状態だったら残念ですよね。だからあらかじめ教えてほしい…その気持ち、わかります。

私が一番感じている歌舞伎の魅力は、現代にも通じる人間の心情や機微を描いている点。見るたびに人間の在り様について気が付くことが多々あり、新鮮です。だから全然古くない。

仲野 マリさんの歌舞伎評を読んで、同じことを感じている方なんだなーと思い、コラボでセミナーを行うことにしました。

具体的にどんな思いが歌舞伎に対してあるのか、仲野さんのエッセイの一部をご紹介します。
(「かもめの本棚」で連載中の「「恋と歌舞伎と女の事情~仮名手本忠臣蔵」より)

「それまで私は「忠臣蔵」を「藩がなくなっても主君への忠義を貫き、苦難を乗り越え敵討ちをする男たちの話」と考えていました。でも実際の「仮名手本忠臣蔵」は、もっと複雑で奥深い作品だったのです。
 恋人・夫婦・親子・友人……一人の藩主が大物政治家に斬りつけたことは、関係者の職場で、家庭で、大切な人との絆に多大な影響を及ぼしていきます。切羽詰まった状況で生じるそれぞれの葛藤や躊躇、複雑な感情は、どの時代にも通じる普遍性をもち、武士も敵討ちも関係ない現代の私たちも大いに共感できるものでした。」

私は、キャリアコンサルタントとして、日々の相談等で感じる、現代に生きる私たちの葛藤や悩みについて、歌舞伎をケースメソッドとして考えていきたいなと思っています。
2月19日の歌舞伎講座は、仲野さんのエッセイにも取り上げていた「仮名手本忠臣蔵」です。
この講座では、「アンガーマネジメント」の観点から忠臣蔵を学んでいきます。
お楽しみに!

2/19開催
「歌舞伎で学ぶ「怒り」のマネジメント ~「忠臣蔵」の悲劇を防げなかったのか?~」
詳細はこちらから

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