研修で聞かれた「あの時、怒っておけばよかったのに…」という質問
とある会社さんの研修に登壇するため、金沢に行って来ました。前に訪れたのは、20年以上も前になるので、どんな風に変わっているか楽しみにしていました。
いやー、いいですね。金沢!
食べ物が美味しい。
商家など、昔から使われている建物がいまだに現役。
お茶が盛んで和菓子もさまざまにある。
などなど(^^)v
いやいや。ここで書こうとしていたのは研修のお話でした(^-^;
今回の研修は、某企業のベテラン事務職の方が対象でした。
女性に意外に多いのが、「怒りすぎる」という悩みよりも「あの時、怒っておけばよかった」という後悔。
「なんか言ってやればよかったという思いが残っているんですが、どうしたらよいでしょう?」
研修でも質問がありました。
まず、かっとなって売り言葉に買い言葉にならなかったことは、アンガーマネジメント的にはOKといえます。
そして、もし、
「もっとうまい言い返し方があった…」
「相手にぎくりとさせることを言ってやればよかった…」
そう感じていたのだとしたら、そんなことは言わなくて大正解です。
なぜなら、それは相手に対する仕返しや攻撃の気持ちから生まれた願望だから。
仕返しは、また相手からの仕返しを促しやすいこと。
もしその時にとなると、お互い、仕返しの応酬になってしまいます。
そんな状態を、果たして望んでいるのでしょうか?
私は理不尽な思いをさせられた上司に対して、ずっとなんとか仕返ししてやりたいと思っていました。
会社を離れてしまった後に、その上司の評判が落ちる出来事があったのを聞いたときには、実は「よいきみだ」と感じました。
でも、そのことが、私を幸せにしてくれるわけではないことに、すぐに気付くことになりました。
相手の不幸や不運は、自分が「こうありたい」と思った姿に近づけてくれるわけではないからです。
逆説的ないい方ですが、「見返してやりたい」という気持ちは、むしろ「自分が幸せになる」ことで実現したいと思いました。
「あのときの理不尽な体験が、私を成長させてくれる糧になりました」と、笑っていえるような人間になりたい…
私の今の仕事の原動力は、そんなところにある気がします。
いまはもう、相手の不幸や不運を祈るようなことはありません。
怒りを感じた事柄から解放されたのかな…と感じています。
2016/10/30 | アンガーマネジメント, 研修講師
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