撤退も選択肢
こんにちは。キャリアコンサルタントの朝生です。
ここ最近、立て続けにキャリアの分かれ道にある人から相談を受けたので、そこで考えたことを綴ってみたいと思います。
人はキャリアの岐路に立った時、どちらの道が自分のキャリアにとって有益かと迷います。
ただ、どちらかを選ぶ前に、まず自分の姿をちょっと確かめてみてください。
元気ですか?
怪我などしていませんか?
その分かれ道に至るまで、戦い続けてはいなかったでしょうか?
刀折れ、矢尽きた状態ではないでしょうか?
道は前にばかりあるわけではありません。
撤退するという選択肢もあります。
それは、逃げではなく、その時に必要な対処です。
人はずっと前に向かって戦い続けていられません。
疲れきった時には、いったん撤退し、休養をとって体制を立て直すことも必要なのです。
休養している間のことが不安なことはわかります。
でも人生は長期戦。
最終的に自分がハッピーになるためには、一時的には、背中をみせることになるかもしれませんが、長く走り続けるために備える時も必要です。
「勇気ある撤退」という言葉もあります。
私は降格のとき、メンタル面でボロボロでした。
ずっと頭の中に靄がかかっているような状態。よく寝ているはずなのに、常に寝不足のようなだるい感覚が抜けません。
外出すれば、緊張でトイレの場所を確かめずにはいられませんでした。
仕事が辛い状態だったので、いっそ辞めてしまおうかと考えたました。
が、ふと果たしてこんな靄のかかったような状態で、真っ当な判断力があるのか心配になりました。
どうせ何をやっても降格されて辛いのなら、いっそその時間を自分のために使い、マトモな自分を取り戻そうと決めたのです。
そこで、お客様とのスケジュール調整に左右されて、身体を壊しても病院にいけなかった営業から、内勤の仕事への異動を申し出ました。
営業の仕事はやりがいもあったし好きでした。
異動を申し出ることで、降格は決定的になるだろうし、希望を出したこと自体に上司から「会社の自由度を損なう」などと、厳しいことも言われましたが…
結果的に、思い切って異動してよかったと思います。
以前に何回か経験のある広報の仕事だったので、慣れもあって比較的気楽に取り組めました。
異動直後、資料を作ろうとして何も頭の中にアイデアが思い浮かばない状態にはあせりました。
そこまで思考力が落ちているということに初めて気づいたのです。
その後、新しいWebの立ち上げなど、なかなかハードな仕事に取り組むことになった時、前向きな気持ちで挑戦しようとする自分にほっとしたことを覚えています。
慢性的な疲労状態から抜けるのに一年以上はかかりましたが、気がつけば「わたし、元気だ!」と自信をもって言える状態に快復していました。
その結果、また改めて未来のキャリアのことを前向きな気持ちで考えられるようになったのです。
疲労困憊の時より、元気になった時の方がマトモな選択もできるはずですしね(^-^)
もし、どうしてもどちらかの道を選ばなければならない時、あなたが疲れ切っていたなら、「休む」という選択肢検討することも忘れないでください。
それがどうしても難しいなら、「休める方」というのも一つの選択肢です。
2015/02/17 | キャリアコンサルティング
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