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メルマガvol68 「心の生活習慣病」予防術6 ~幸せ発見法1~

2019.04.16

4月10日にメルマガを発行しました。
「心の生活習慣病」あいかわらずタイトルを変えないまま書き進めております。
いけていない自分のことを振り返るのは、かなり恥ずかしい上に辛いこともありますが、
何かの参考にお読みいただけたら幸いです。
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※前号の内容はこちらから

会社員は、なかなか「非地位財」の幸せを見つけにくいとお
伝えしました。
でもそれが私の会社を辞めた理由ではありません、もちろん。
会社を辞めた後でも、なかなか「非地位財」を求めることが
できず、あいかわらず「地位財」の幸せを求める傾向が
強く続いたのです。

「もっと自分は認められてよいはずだ」
…でも現実はそうではない。

同じ頃に独立起業した人が活躍する様子を見ては、なぜ私に
その仕事が来ないのか…と焦りに苛まれていました。
それは会社員時代に同僚や後輩と比べて苦しんでいた頃と、
あまり変わらなかったのです。

自分のことを客観視するきっかけとなったのが「茶道」でした。
40歳を過ぎて始めた茶道。きっかけは、「着物を着る機会
を作りたい」ということ。お茶へのあこがれは多少はあっ
たものの、茶道そのものに大きな期待は持っていませんで
した。

やってみると、まずお点前を覚えられないことに愕然。
もともとそんなに記憶力に自信があるわけではなかったの
ですが、それにしてもこんなに前に習ったことを忘れられ
るとは…驚きを通り越して自分にあきれるほどでした。

必然的に、社中の先輩に尋ねながら取り組むことになりま
す。先輩といってもほとんどは年下。中には学生さんも…。
仕事であれば、頭を下げることなど滅多にない相手に、
下手に出なくてはならないのです。

最初のうちは「40歳を過ぎたというのに何をやっているん
だ、私は?」と、人に聞かなければ「できない」自分が恥
ずかしくて嫌でたまりませんでした。しかし、徐々に慣れ
てきました。

たまたま同年代の人が続けて入門され、私と同じように人
に頭を下げながら学んでいるのを目にしたことも大きかっ
たと思います。

結局、自分で学ぶことへの障壁を高くしていたのです。ど
うでもよいプライドにこだわっている限り、上達は望めな
いことがよくわかりました。

そんな時に、お稽古で「放下著(ほうげじゃく)」という
言葉に出会います。茶道では、禅語などを書いた掛け軸を
掛けますが、ある日のお稽古でかけられていたのが、この
お軸でした。

「余計なものは捨て去れ」そんな意味の言葉に出会った時、
「人に頭を下げる自分なんて格好悪い」と変なこだわりを
持っていた自分に気づき、思わず言葉を失ったのでした。

自分が本当に望んでいることを見つけるには、まず自分自
身に謙虚に向き合う必要があります。でも年齢を重ねると
意外とそれが難しい。だとすると、あえて自分が頭を下げ
ざるを得ない場に身を置くことも大事ではないでしょうか。
そして茶道は私にとって、まさに「必然的に自分の至らな
さを自覚する」場となったのです。
(次号に続く)

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