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人の可能性を信じる~研修講師として再認識

2019.02.06

年明けから企業研修への登壇が続きました。
新入社員のフォローアップ研修
3年目社員キャリアデザイン研修
現場リーダーのためのマネジメント育成研修…

対象もテーマもさまざま。
その中でも特に印象的だったのは、ある企業グループの社内インストラクター育成研修でした。
というのも、思い起こせば私が「講師」というのを体験したのも、人材開発部門で社員向けに登壇したのが始まりだったからです。
私が初めて登壇した時のことを思い出しました。
そして、「研修は講師だけで行うものではない」という、あたりまえといえばあたりまえのことに、改めて思い当たったのです。

初登壇は、もう20年以上も前。
人材開発部に背側され、右も左もよくわからない私に上司は
「技術系の新入社員向けの簿記とビジネスマナーの講師やって」
と命じたのでした。

えええええええ!!

ビジネスマナーは、まあよいとして…(「まだまし」というレベルですが)

わたくし、当時、簿記の資格も持っていませんでした。
大学でもまったく簿記に縁のない史学専攻。
そんな私が簿記を教えるなんて、受ける方が気の毒ですよ。

抵抗も空しく、上司の命令は従わざるを得なかった当時の私。
泥縄式ですが、必死で簿記を学びました。
もっと必死で登壇。
1.5時間は無我夢中。
気が付けば、質問タイムになっていました。

当時の新入社員は、こちらが驚くほど熱心に質問してくれたのをよく覚えています。

その時に感じたのです。
研修は、講師一人で成り立つものではないのだな…と。
受講者の協力で、こんなに素晴らしい場になるのだ…と。

もちろん、受講者が成果をあげる姿勢となるよう、講師の働きかけは重要です。
でも、やれることを精一杯やった後は、受講者を信じて場に任せる。
(やれることは精一杯やるのが大前提ですよ、もちろん)

人と人とのつながりは、時に思いもかけない効果を生み出してくれます。
登壇が続いた中でも、そんなシーンに何度か立ち会うことができました。
そんな経験をできることが、講師として妨害の喜びなのです。
人間の可能性を信じる経験を積み重ねていける…
それが私が人を相手とした仕事をやめられない一番の理由なのだと思います。

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