「THE WELL-BEING WEEK」ユニバーサルデザインチームでワークショップ!
2024.04.10
ここ数年、実行委員として参加している「THE WELL-BEING WEEK」(略称WBW、旧shiawaseシンポジウム」。
このイベントは、発足当初から無償ボランティアで運営されているのですが、私も4年前から実行委員として参加しています。
今年は、3月17日~24日に開催されました。
私は3年前からUD(Universal Design)チームを立ち上げ、仲間と共にオンライン配信での字幕提供など、イベントのバリアフリー化に取り組んでいます。
さらに、ユニバーサルデザインについて、より広い人々と共にに考えたいという思いから、UDチームメンバーと共に、このイベントのワークショップ枠に出展してきました。
過去2回は分身ロボット「OriHime」をテーマに開催。
今年は、OriHimeを離れ、障害当事者であるUDチームメンバーの二人が、それぞれメインファシリテーションを行う2つのワークショップを行いました。
受講者の立場で「ダイバーシティ&インクルージョン」について受講してみて感じたのは、「当事者の体験談」のパワーです。講座で伝えていることの説得力を高めてくれます。
たとえば、重症筋無力症患者であるよりこさん。
出かけるときはご夫君の付き添いが必要です。しかし、意思判断は自分でできる。
それにもかかわらず、出かけたときに何か尋ねられるのは自分ではなくご夫君の方。「なぜ私に聞いてこないのか?」と感じられることがおおいのだとk。
私たちは、車いすなどで「障害者」と思うと、つい「弱いもの」「庇護するもの」と判断しがち。そしてその意識は、人格全体に及んでしまう。
無意識に持つバイアスと、そこから生じるマイクロアグレッションの影響の大きさを改めて感じました。
二つ目の「多様性と包摂の実践ダイアローグ」では、生まれつきろう者の伊藤芳浩さんが登壇。伊藤さんの手話を発話に通訳するという形式です。
そのこと自体がまれな経験で、普段いかに「発話」のコミュニケーションがあたりまえとして生活していたか、気づかされました。
伊藤さんのワークショップには、ろう者の方も何人か参加。
グループディスカッションに分かれた際に、メンバーではろう者の方の方が多く、「発話」でコミュニケーションする側がマイノリティという経験をされた方もいました。
私はろう者の参加者が、「ずっと自分がろう者であることに、引け目を感じてきた。自分が悪いのだと思っていた。でも(「社会モデル」を知って)自分のせいではないことに気づき、初めて自分のことを肯定的に思えるようになった」といった内容の話をされたときには、胸がきゅっとなる思いがしました。
「みんな違ってみんないい」とは言うけれど、実際の社会の仕組みはマジョリティ側に有利にできている。そこに適応できないと、自分が悪いように感じさせてしまう。
一人一人が、自分の中にあるマジョリティ性に気づき、それがマイノリティを圧迫していないか意識するようになること。自分のマイノリティ性から敷衍して、他のマイノリティの思いに想像を働かせること。
地道なことだけれど、そんな取り組みを続けていきたいと思った体験でした。
<2つのUDワークショップとファシリテーターご紹介>
一つ目のワークショップのファシリテーター、
今回は特別に短縮版として提供いただきました。
「障害者平等研修とは」
■「多様性と包摂の実践ダイアローグ」
2つめのワークショップのメイン・ファシリテーターは、ろう者で、書籍「マイノリティ・マーケティング」の著者である伊藤芳浩さんです。
今回「THE WELL-BEING WEEK」のUDを進めるうえで、アドバイスをいただきたいと思い、実行委員にお誘いしました。こちらは手話→口話の通訳つき。