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労働組合向けダイバーシティ&インクルージョン研修

2024.06.04

連合ホームページより 芳野友子会長

(トップ写真は「連合」のもの。芳野会長もジェンダー平等に注力されている様子がうかがえますが…)

今年に入ってから、大きな企業様の労働組合を対象としたダイバーシティ&インクルージョンをテーマの研修が続きました。

ある自動車メーカー系列の労組さんには、カードゲームを使ったダイバーシティのジレンマを体感し、アンコンシャス・バイアスを考える研修で登壇。

別の化学系企業さんの労組では、「違い」の中に包含される有利、不利の構造について学ぶゲーム形式の研修を実施しました。

どちらも、特に「ジェンダーギャップ」について、考察を促してほしいといご要望がありました。

日本企業の労働組合は、連合の会長に女性の芳野氏が就任したこともあり、「進んでいる」ように感じている人もいるかもしれません。「労働者側の権利を守る」という役割から考えると女性活躍推進に力を入れているように期待してしまいがち。でも実はそうでもない現実があります。

2020年の連合の調査では、「構成組織の女性組合員比率36.1%も 女性執行委員は14.8%で横ばい」という結果も報告されています。

また、労組は「従業員の権利を守る」ことが目的ですが、それは「男性正社員」が歴史的に前提となってきました。結果的に「女性」は家庭でそうした男性を支える役割と位置付けることを推進することになりました(『働く女子の運命』 (濱口桂一郎 著))。

しかし、そうも言っていられなくなってきた…ダイバーシティ&インクルージョンの研修の企画の背景に、そんな労組の危機感と変化を感じます。なにより、企画者である組合の幹部に女性の方が数多く見られたことに、大きな変化を感じました。

これまで労組では、女性は役職についても「副」がつくものにとどまることが多く、それを揶揄して「副の神」症候群などというなどと聞いたこともあったので…。

職場第一線からのボトムアップという点で、労組での取り組みが本格化すれば、会社のDE&Iは大きく変わると思っています。そこに私が役立つことができれば、こんなにうれしいことはありません。

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