【登壇報告】マネージャー向けメンタルヘルスマネジメント研修
2017.07.23

大阪のITシステム会社のマネジメント向けメンタルヘルスマネジメント研修に登壇してきました。
システムの運用・保守を主な生業としているのですが、最近、ストレスチェック導入したこともあり、メンタルヘルスマネジメントの必要性を強く感じるようになったのが導入の経緯です。
各地域センターや本社管理部門の取りまとめをされている方が受講者ということ、。
そこで私がまず重点を置いたのが、ご自身の心身を健全に保つ方法。
自分が不調だと、それがイライラを招いて、ご自分が周囲のメンバーのストレス要因となりかねないからです。
大企業のマネジメントであれば、ご自分なりのストレス解消法はお持ちです。
ただ、実は自分自身の「思考」で、ストレスを招いている場合も少なからずあります。
そんなことに気づいていただきたいと思って構成を考えました。
たとえば、部下同士の人間関係があまりよくないチームで、自分の上司はそれに対し「波風を立てないでほしい」と言っているケースを考えました。
そういう上司にストレスを感じる方は多い。
部下の人間関係を解決するには、なにがしかの軋轢は避けられないと考えるからです。
実際、チームビルディングのためには、チームメンバー間の対立は、必要なプロセスと唱えられています。
では果たしてその上司に対し、自分の考えを伝えているでしょうか?
上司が「波風立てないでほしい」といった意図や背景をよく確認しているでしょうか?
そう聞くと、多くの人は「そういえば…」という顔をされます。
どこかで、「対立を起こさない=波風を立てない」と思い込んでいて、またそれを自分がすべて担わないといけないと思い込んでいる…
本当に状況はそう言い切れるのか?そんなことを考えていただきました。
もうひとつ、重点を置いたのが、メンタル不調者が職場で出たときに、”具体的に”どう対応したらよいか?ということです。
そのために、いくつかの事例について議論していただきました。
今の世の中、メンタルヘルス知識はお持ちの方が多いです。
それは主に「予防」の段階のもの。
もちろん、予防は重要ですが、現実として一番困るのは、メンタル不調の社員が目の前にいる時でしょう。
そして責任感の強い方ほど、自分ひとりで何とかしようと思いがちな傾向があります。
しかし、一人で抱えるのではなく、会社組織全体としてどう対応を考えることが重要であるということを事例の考察を通じてお伝えしました。
24時間365日の保守が求められる仕事の中で、一人でもその仕事に誇りをもって元気に取り組んでいただけることを願っています。