「友人近居」という老後
2019.01.06
12月28日にNHKスペシャルで「女7人おひとりさま みんなで一緒に暮らしたら」という番組が放映されました。
Facebookページ「子どものいない人生を考える会」で同じ時間帯でコメントしながらの視聴をよびかけたので、すでにご覧になった方もいらっしゃるかと思います。
「個個セブン」と名付けたこの女性たち、年齢は70代~80代。同じマンションにそれぞれが部屋を購入してご近所さんとして住み、集まって語り合うことを日課(?)としています。
バックグランドは様々。全員のバックグラウンドを詳しく描いていたわけではありませんが、たまたま今は一人暮らしというだけで、子どもがいて離婚した人もいました。
ただ、共通していたのは、みなさん働いてきたキャリアウーマンであるということ。高齢であるにもかかわらず、今も現役で働かれています。
興味深かったのは、「自立と共生」とテーマに設立趣意書まで作成されている点です。「自立」が近居の条件であるため、寝たきりや認知症になった場合の介護などは、この仲間に頼ることを想定していないのです。それはあくまで自分の家族や親族の役割としています。
ですから、兄弟姉妹がいないような本当に「一人きり」状態になってしまったらどうするのか?という答えではありません。少なくとも現時点では。
実際、体調を崩して長期の入院をしている仲間の一人が出てきたことで、終の棲家と思っていたこの「友人近居」は、死ぬまでの最終形態ではないかもしれないという現実に向き合うことになった現状も描かれていました。
課題はあれど、お互いが自立しつつ支え合う一つの老後の形として、非常に興味を持ちました。課題はいろいろあれど、元気で生き生きと働いている姿や、身ぎれいにされている様子は「将来、あんなふうになりたい」と思えたからです。
この7人を取材した記事が「女性セブン2017年11月9日号」に掲載されています。リンク先を掲載するので、よかったらご一読ください。