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オンナが観る歌舞伎のオンナ 講座を開催しました!

2016.04.25

歌舞伎講座

4月24日に、
「オンナが観る歌舞伎のオンナ」と題したセミナーを開催しました。
メイン講師は、歌舞伎ライターの仲野マリさん。
私はマリさんのお話の補足や、演目以外の歌舞伎の楽しさである着物の選び方やお食事についてお話ししました。

とりあげたのは、5月6月と、国立劇場、コクーン劇場それぞれで上演される「東海道四谷怪談」です。

四谷怪談といえば、「うらめしや~」のお岩さんが有名ですが、この日、焦点を当てたのは、お岩さんの妹であるお袖さんでした。

鶴屋南北の「東海道四谷怪談」は、「忠臣蔵」の世界と密接につながっています。
お岩さんの夫である民谷伊右衛門も、お袖さんの夫の佐藤与茂七も赤穂藩士であり、藩お取り潰し後は浪人生活を送っています。

与茂七は、お家再興のために全国を飛び回り、家庭を省みません。
残されたお袖さんは生活のために、場末の宿で客をとる状況…

そんなお袖さんを慕う別の男性がいます。
直助というこの男、身分は低く、悪人ですが、お袖さんへの愛情は嘘がないようです。

そしてこの三角関係、現代だと、仕事が忙しくて家庭を省みないエリートサラリーマンを夫に持つ女性が、身近にいる男性に言い寄られるといった関係にも置き換えられます。

もし自分がお袖さんの立場だったら…
あなたならどちらの男性を取りますか?

講座では、そんなふうに歌舞伎の人間関係を紐解きながら、現代社会に生きる私たちに対する問いを投げかけていきました。

実は歌舞伎は、常にこうした問いを私たちに投げかけています。
忠臣蔵はその典型で、組織に忠義を尽くす義士たちの生き方の美しさを描いているようでいて、一方で義士になれなかった人間の事情をしっかり描いています。
どんな人間にも公平なのです。

支えとしているものが崩れたとき、私たちはどう生きようとするのか?
そんなことを問いかけているように思えます。

お岩さんも忠臣蔵も、よく知らないという全くの初心者の方も、
歌舞伎は何回か見ているという方も、楽しんでいただけたようです。
ご感想を紹介します。

■参加者のご感想
・ビデオでも見るのかと思っていたら、内容の濃い講座でした。期待以上に面白かった。女性の視点から歌舞伎のストーリーを紐解くということがたいへん興味深い。もっと話を聞きたい。(M.Tさん)
・歌舞伎の見方がよくわかりました。歌舞伎に共通するパターンを教えていただけました。(M.Kさん)
・とてもわかりやすく解説いただきました。歌舞伎を見る視点が変わる、深くなる、面白さが増します。(Y.Tさん)
・期待以上でした。ついていけないかも…と思っていましたが、わからないところは教えていただけました。歌舞伎に興味のない友達を誘って、ぜひ観に行こうと思います。(R.Yさん)
・アットホームな雰囲気で、見どころを深く教えていただき、歌舞伎が身近になりました。講師の情熱と知識の深さがすごいです。(Y.Nさん)

ぜひまた!というご要望も多いので、夏頃にまた実施したいと考えています。
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※今回、惜しくも参加できなかった方、時間は短いですが、同じく「東海道四谷怪談」を取り上げたマリさんの講座が開催されます。詳細はこちらからご覧ください。

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