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【レポート】経営者のためのアンガーマネジメント

2016.08.28

160728トーマツセミナー※画像はトーマツ・イノベーション様ホームページより

もう先月のことになってしまいますが、トーマツ・イノベーション社様が主催する経営者向け勉強会で、「アンガーマネジメント」についてお話ししてきました。

普段、あまり接点のない「経営者」ということで、どんなお話しをしたらよいか、かなり悩みました。
悩んだ結果、キャリアカウンセリングの現場で見聞きしたことから感じた、私なりの問題意識を軸にお話ししました。

カウンセリングで感じているのは、「怒り方さえもっとうまくしていたら・・・もったいない」ということです。

入社間もない若い方が退職したいと相談に来られますが、けっこうな比率で、「上司の怒り方に納得いかなかった」という理由をあげてこられます。
怒られることは仕方ないけれど、怒られ方には疑問を持って、それが最終的に退職の引き金になることがほとんどです。

これは、人員確保に苦労されている経営者にとっては、非常につらいことなのではないかと思います。
当の若手社員の上司にあたる人が、適切な怒り方をしていれば避けられたことも多かったのではないでしょうか。

そんなお話しを当日参加された経営者の方にお話ししたところ、まさにご自身も日々考えられていたことだったようで、講座後のQ&Aにおいても、具体的な事例を交えた質問をたくさんいただきました。

一方、怒った上司側の立場に立つと、その怒る気持ちもよくわかります。

まず、自分自身に「こうあるべき」という理想が強くあり、その実現のために一生懸命になりすぎてしまうこと。
これは、「べき」というコアビリーフを、いかに和らげていくかということがポイントになります。

第二に、当の上司自身が、その仕事やポジションに満足できていないということもあるかと思います。
怒りというのは第二次感情と言われていて、辛さや哀しさなど、ネガティブな感情が積もっていくと、一定の閾値を超えたときに怒りとなってあふれ出ます。(「堪忍袋の緒が切れる」状態です)
もし上司自身が今の状態に、不満や不安を抱いていると、それが怒りにつながりやすい状態です。
そして、怒りは自分より下位のポジションの人に向かってしまいやすいのです。

だとしたら、そうした上司の持っている不満の部分の解消を行わないと、怒りの連鎖の根本的な解決にはなりません。
そして、それこそが経営者の仕事なのでは…と思った次第です。
(もちろん、上司の不満が、会社にあるというわけではありませんので、すべて経営者が解決できるというものではないですが…)

 

 

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