「余命」ということ
2020.10.05
「子供のいない人生を考える会」の活動を通じて知り合った年若の友人がいます。
彼女は結婚後に白血病となり、子どもを持つことをあきらめざるを得ませんでした。
いえ。
正確には、彼女は病名を知ってすぐに採卵。
治療で放射線を浴びればどういうことになるかを知り、
「子どもを持つ可能性をあきらめたくない」と思っての行動でした。
しかし再発を繰り返したため、いまだに子どもを持つには至っていません。
結果はどうあれ、私は彼女の行動力に驚きました。
重い病気ということを知って打ちのめされているのではなく、その先の人生を考えて行動できる強さのある人なのです。
その後、つらい闘病が続きます。
その様子やそこで感じたことをSNSで発信。
彼女の発する言葉一言一言に、すごいパワーを感じます。
読む側の生きる覚悟を問われるような言葉を紡ぎます。
そんな彼女が、また病気が再発。
主治医から余命も告げられたとのこと。
言葉が出ませんでした。
こんなご時世ということもあり、引っ越したということもあり、言葉でしか彼女とはつながれないのですが、その言葉が見つからない。
ただできることは、彼女が問うた命の意味を、自分にもう一度考えてみること。
生きているということ、自分にとっての明日が続くというのは、実は「あたりまえ」ではない。
そのことをどう生かすのかを、もう一度、自分に問うてみる。
せめてここしばらくは、そう過ごしてみます。