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「人活」:企業内の40代、50代活性化に経産省が旗ふり

2015.03.19

20140318人活シンポ
新入社員の姿が町のあちこちに目立つ時期になりましたね。

今日は、新入社員ではなく、彼ら彼女らを迎える会社の先輩、特に40代、50代と、新入社員のお父さん、お母さん世代のお話です。
まさに私の世代。

人生と社会人生活と、双方の面で「ミドル」の時期を迎えており、今まで登り坂を上ってきた人も、下り坂に入ったことを意識せざるを得ない時期を迎えています。
人生の新しいフェイズを迎えたこの時期に、自主的に、じっくりと、かつ多面的な視点をもって自分のキャリアを考える機会をもつようにしたらよいのか、最近ずっと考えているのです。

そんなことを考えるようになったのは、経済産業省が取り組んでいる企業のミドル世代の活性化施策を知ったことがきっかけとなりました。

その施策は、名付けて「人活」支援サービス創出・振興プロジェクト。

ばくっとまとめると、企業内のキャリアに行き詰まりを感じている40代、50代の新たな可能性を発見し活性化を促す取り組みです。
研修やベンチャー企業社員との交流を通じて、資格などの表面的スキルに止まらない、ミドルならではの調整力や先を見通す力などの再認識を促します。
さらに再認識した力をもとに、ベンチャーや地方創生などとのマッチングを行い、新しい場でその力を活かしていこうとするものです。

http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/jinkatsu/

ミドル活性化といえば、私も40代の組織で働く女性のキャリア開発支援をうたっている一人として、知らないではすまされません。

というわけで、3月17日に、その「人活」の施策成果を発表するシンポジウムに参加してきました。

シンポジウムのテーマは「新たなステージに入った自律的キャリア観の形成と試行的就業」ということで、ミドル活性化の実際の施策の成果が発表されたのました。

社内研修を通じて、自分のキャリアを見つめ直す施策
セカンドキャリアを考えるための研修や休暇を援助する施策
大企業のミドル人材とベンチャー企業との交流を通じて、新たなマッチングを行う施策などなど

いろんな観点での具体的施策についてうかがうことができました。

企業のミドルのキャリアというと、肩たたきや職種転換の対象となるなど、その施策には、ややネガティブなイメージがついてきます。
今回の「人活」は、そうした旧来のネガティブイメージを払しょくし、「ミドル自身が(今の組織の中にいるとしても)主体的に自分でキャリアを選ぶ」という前向きな観点で取り組まれているという意味で、画期的と感じました。

一方で、会社のお金で会社の時間を使って(有給休暇で)いるのだとしたら、それは本当に「自律」といえるのか、疑問を覚えたのも事実。
いまいる組織ではない場で、自分を活かす機会がないか、誰かに言われる前に、主体的に自分のお金と時間と労力を投資する人が増えてきたら、もっと日本のビジネス全体が活性化していくのではないかと思ったのでした。

いまは企業の中にいることで、おのずとキャリア開発を進めてこられた時代から(と言っても大企業限定かもしれませんが)、自らが折々で自分のキャリアデザインを行う時代への過渡期なのかもしれません。
そんな中で、自分は何ができるのかを考えると、ちょっとわくわくしてきてもいるのです。

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