お稽古で自分の足らざるを知る
2016.05.12
ゴールデンウィーク前半のメインイベントは、お茶の教室社中の「稽古茶事」でした。
今年は私は裏方(水屋仕事)を担当。
濃茶のお点前だけ、表でさせていただきました。
茶道のお稽古も、もうまる7年。
始めたのは40歳を過ぎてから。
きっかけは、着物を着たかったから(^-^;
もちろん、まったく茶道に興味がなかったわけではないのですが、伝統的なお稽古ごとによくあるように、
「人間関係がうっとうしい」
「(お免状などに)よくわからないが、お金がかかる」
といった先入観があって、敷居を越える気持ちになれませんでした。
始めてみると、これが思いのほか、楽しい。
いや、単なる「楽しい」とは違うのだけど…
「イタ気持ちいい」に近い、「ツラ楽しい」感じ。
脳味噌の経年劣化もあり、なかなか覚えられないのだけれど、続けていると、それなりにできることも増えてきます。
今回の稽古茶事も、風炉のお点前に変わったばかりで、濃茶なんてちゃんと点てられるだろうか?と不安に思っていたのですが、点前座に座ってみると、なんとか体が動いていきました。
覚えることに苦労する分、新しいことを身につけるプロセスを客観的に眺めなることができるようになった気がします。
仕事は長年やっていると、ある程度、経験と慣れでこなせてしまうところがあるのだけれど、茶道はいくら学んでも、新しいステージが目の前に表れてきます。
そのたびに、苦労するのだけれど、それまでなんとか学んだことを身につけられたように、きっとこの先も続けていけば、修得できる…そう信じられるようになってきました。
それは長年の積み重ねで培われた伝統文化の知恵なのかも。
だから、仕事を覚えることに苦労している人の気持ちが、よくわかるようになった気もします…。
(前はイライラばかりしていたなあ…)
そんなわけで、どうも相手に寛容になれない…と思う方には、何か新しいことを学び始めるのをお勧めします!
▼稽古茶事の様子は、こちらのブログにも書きました。