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朝ドラ『ばけばけ』第25週:ヘブンの絶筆と「もう一つの人生」への後悔

2026.03.26

〈松江の旧小泉八雲邸〉

こんにちは。オフィスキャリーノです。

いよいよ最終週を迎えた『ばけばけ』。

今週は、長年連れ添ったヘブン先生との別れ、そして予想外の真実が明かされるという、胸が締め付けられるような展開が続いていますね。

亡くなったヘブン先生を訪ねて、かつての同僚・イライザがアメリカからやってきました。そこで突きつけられたのは、ベストセラーだと思っていたヘブンの絶筆『怪談』が、実は現地での評価が低く、売れていなかったという衝撃の事実でした。

トキさんは、「私が読めるものを、と頼んだせいで、評価されない作品を書かせてしまったのではないか」と激しく自分を責めます。さらに、自分の存在がヘブンの自由な活動を縛り、才能を狭めてしまったのではないか……。その後悔の渦に飲み込まれていくトキさんの姿に、胸が痛んだ方も多いのではないでしょうか。

今回のエピソードを見ていて、私はふと、現代の私たちにも通じる「ケアとキャリア」の葛藤を思い出しました。

ヘブン先生はかつて、フィリピンへ渡り、自身の創作活動を思う存分広げようとしていました。しかし、まさにその矢先にトキさんの妊娠が分かり、彼は日本に残り、家族を支えていく道を選んだのです。

この姿は、海外赴任や昇進といった大きなチャンスを目の前にしながら、子育てや介護、家族の事情のためにその道を諦めざるを得なかった人々——特に多くの女性たちが直面してきた姿と重なります。

もちろん、家族のケアをすることが不幸せだとは限りません。そこには、その場所でしか得られないかけがえのない幸福があるからです。

けれど、「もし、あの時もう一つの道を選んでいたら?」という思いを完全に消し去ることは、誰にとっても難しいことではないでしょうか。

ヘブン先生が、トキさんや息子たちのために書き上げた『怪談』。

それは、家族を慈しむ心と、彼自身の「自由な表現への渇望」を、彼なりに統合させようとした魂の結晶だったのではないか……たとえ結果として売れなかったとしても、そこには深い愛があったのだと感じずにはいられません。

また、イライザの存在も強烈でしたね。

彼女は、ヘブンを日本へ奪ったトキさんに嫉妬しているようにも見えましたが、同時にヘブンの才能を誰よりも信じ、「彼が諦めたもう一つの可能性」を代弁してくれる存在でもありました。

トキさんに回顧録を書くよう勧めるあたり、彼女の編集者としての凄腕ぶり、そしてヘブンへの歪みのない敬意を感じました。

史実とはまた異なるドラマならではの展開ですが、最終回に向けて、この「後悔」がどう「救い」に変わっていくのか。

ヘブン先生が選んだ道、そしてトキさんが共に歩んだ時間は、決して間違いではなかったと信じたい。そんな祈るような気持ちで、最後まで見守りたいと思います。

皆さんは、今週の展開をどうご覧になりましたか?

〈東京にある小泉八雲像。どんな思いだったのか…〉

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