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おすすめ本「ウェルビーイング」

2022.05.30

「ウェルビーイング」

最近、よく聞くようになった言葉、「ウェルビーイング」。
その概念と全体像を理解するのに最適な本です。一番におすすめしたい人は「幸せな社会づくりを目指す人」です。

私が考えるこの本のポイントは3つ。
1.従来の成功パターンが通用しない、大きな時代の転換点にいることについて、エビデンスをもって認識を促していること。
2.新しい時代の鍵となるのが「ウェルビーイング」であることが、アカデミックでの知見に加え、企業経営などの実例をもって示されていること。
3. ウェルビーイングの実現する活動モデルが示されていること(企業やオンラインサロンなど)。

「幸せ(ウェルビーイング)」と聞くと、「それが大事なんてあたりまえだ」といったり、「幸せなんてゆるいものを目指していたら成功できない」というように、つい反応しがちですが、でもそれは、私たちの中で戦後の成功モデル形成の中でれた思い込みによるものだということに、本書を読むうちに気づかされます。


それだけでなく、オンラインサロンのような最近の新しいコミュニティの形を、ウェルビーイング実現の実例として示してくれているのが本書の大きな特徴です。


とはいえ、読んでいるうちに、良いことばかりなのか?と疑問も湧きます。
たとえば、日々、生活するのがやっとの人に「ウェルビーイングを目指して」と説いても、耳を傾けるのは難しいでしょう。「ウェルビーイング」の指標が主観的なものが多いのを知ると恵まれない環境にある人が幸せでないのは、「自分の受け取り方が悪い」と曲解されるリスクも感じます。
だからこそ、この本が訴えるウェルビーイングを軸とした社会実現のための「行動」が重要とも思うのです。


この本は読んで分かった気になる本ではなく、行動を起こすための本なのです。

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