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北大HSI(Hokkaido Sumeer Institute)参加レポート1

2023.07.27

夏の間に北大キャンバスを舞台に行われるHSI(Hokkaido Sumeer Institute)に参加しました。
様々な分野の北大の先生の研究についての講義を受講できるというもの。
もともと、留学生などを対象に行われてきたというこのプログラム、今年初めて社会人にも公開されたとのこと。

私が参加したのは「あらためて学ぶ『女性目線』のSDGs①②」のコース。
社会人第一期生としての感想をレポートします。

 

◆コース概要

私が参加したのは、6月29,30日と7月6,7日の同じテーマの2コースでした。「あらためて学ぶ『女性目線』のSDGs①②」は、同じテーマでも2つのコースに分かれており、それぞれ、2日間8つの講義を受講できます。
(コースによって構成は異なります)
詳細はこちら

◆HSI紹介(HSIホームページより)
Hokkaidoサマー・インスティテュート(HSI)は「北海道大学創基150年に向けた近未来戦略(北大近未来戦略150)」の一環として,2016年から実施されています。北海道の冷涼な夏季の気候の利点を活用し,北海道大学に世界の第一線で活躍する優れた教育研究業績や活動歴を有する研究者を招へいし,本学教員と協同で教育活動を実施するプログラムです。また,これまでは本学の学生のみが対象であった本学が世界に誇る研究分野の授業を世界からの参加者に開講いたします。グローバル人材育成に資するアクティブ・ラーニング型の授業や広大な北海道の地を活かしたフィールド実習等,先端的かつ魅力的な授業を提供いたします。

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実は参加してすぐにブログに書けなかったのには理由があります。
私の中で、この参加体験をどう位置づけるのか、うまく整理できなかったのです。
あえて言葉にするとこうなります。

「期待とは違っていたが、でも非常に面白かった!」

私とは縁遠い、工学や理学、保健衛生学などの研究について、話をうかがうことができて、知的刺激をたっぷり受けた4日間でした。いや~、世界は広い!

北海道大学は、「THE インパクトランキング2023」において、総合ランキングで対象となった世界1,591大学中,世界22 位(国内1位)にランクイン。国内1位は4年連続だとか。

ビジネスの観点からSDGsを考えることはあります。今回、アカデミックの観点から持続可能な社会にどうインパクトを与えているか、実例を知ることができて大変刺激的でした。どの先生も、ものすごーく情熱をもって研究に取り組まれていることに(当たり前かもしれないが)感動。

では具体的に「期待と違っていたこと」「面白かったこと」をご紹介します。
ご注意いただきたいのは「良い/悪い」の評価をしているのではないということ。正直、良し悪しの評価を自分でもつけかねています。あくまで受講した一人として感じたことを書いています。

私自身が社会人教育ビジネスに長年携わってきたので、どうしてもその観点からの期待が前提になります。

◆事前の期待とは違っていたこと

①社会人参加者が、自分一人だけだった

正確には、7月開催の②コースは、もう一人製薬会社の女性が参加。関西からの参加とのことでしたが、後から北大ご出身だったことが判明。ということは、北大に縁のない社会人は私だけということ?(オンライン受講者もいたので、もしかしたらもっといたのかも)

このテーマに関心ある社会人の人との交流も楽しみにしていたので、この点は残念でした。

社会人だけでなく、現役学生も受講可能ということで、マンツーマンというわけではなかったのですが・・・

考えてみれば、平日2日間の時間をさける社会人ってそうはいないですよね…。
私はジェンダー課題が自分のライフテーマでもあり、仕事のネタになるので参加しましたが。それでも、ほかにも興味あるコースがあったものの、日程が都合ついたのはこのコースだけ。

複数講義の2日間というコースではなく、単発で受けられたら、もっと社会人が増えたかもしれません。
あるいは、北海道での宿泊を想定していたなら、せめて片方は土日にする等にしてもらえたらよかったかも。

いや、そもそも、日程そのものを見ると、社会人を集めようとしていなかった?
ちょっともやもやとする日程設定でした。

②2日間の統一のコンセプトはなかった(ようだ)

テーマは「『女性目線』のSDGs」なのですが、「女性目線の」という部分と「SDGs」という部分、二つをどう盛り込むか、そのアプローチは講義によってまちまち。(この二つを盛り込むこと自体に先生たちが苦労されていた印象を受けました)

アプローチ方法としては大きく以下の種類に分かれていました。

a)「女性目線」「SDGs」双方が、そもそもご自身の研究に盛り込まれている

b)「SDGs」は研究に盛り込まれているが、「女性目線」はご自身の個人的体験から語る

c)「SDGs」の観点で研究を説明。「女性目線」は、「女性当事者が語る」スタンス。

「アプローチ方法に苦労されていた印象」を書きましたが、その結果として(2)(3)、それぞれのアプローチになったように思います。

登壇された先生は、お一人を除いてすべて女性。だからといって、その先生方が「女性」観点での問題解決や研究に取り組まれているわけではありません。むしろ、普段は「ジェンダー」に基づくバイアス超えて研究している方ばかり。「女性目線」と言われても、戸惑う方も多かったのではないかと推察いたしました。

③グループディスカッションなどはあまりなかった

これは「大学の授業」と考えてみれば、当たり前なのかもしれないですね。

社会人向けの研修だと、今は一方的レクチャー型はほとんどなく、グループディスカッションや演習があたりまえとなっているので、それをつい期待してしまいました。

一部、周囲の人とディスカッションする講座もあり、参加していた大学生たちと話ができたのが、とても新鮮でした。私が思いつかないようなアイデアが学生から出てきて、どこか自分の中に「社会人として教えてあげる」というマインドがあったことに反省させられました。

「理系」の講義がほとんどだった


工学、理学、薬学、歯学、医学、保健科、そして北大といえば獣医学…
事前にどんなテーマの講義があるかは知って参加したので、正確には「期待通りではなかった」わけではないですが、やはり受けてみていわゆる「理系」の分野が多いなあという印象を受けました。

社会学系のものでは、公共政策がひとつ、教育学といっても心理学)がひとつでした。

私の専門外なので、むしろ新鮮で面白かったのですが、経営学などの観点も交えると、どんな相乗効果が感じられるか、そんな期待も生まれした。

長くなったので、「面白かった編」は続きとします!受講した科目ごとに書いていく予定。近日執筆予定!

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