「半沢直樹」がキャリアカウンセリングに来たならば
2013.10.08
こんにちは。キャリアコンサルタントの朝生です。
半沢直樹ネタはまだ続きます。妄想がいろいろ止まりません(笑)
だって、日本の組織におけるキャリアの課題のネタの宝庫の番組なのですもの…
今日は、「もし東京セントラル証券に出向を命じられた半沢直樹がキャリアカウンセリングに来たら」というシチュエーションを妄想してみました。
▼ドラマ「半沢直樹」あらすじ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130922-00000001-modelpn-ent
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あそう「今日はどんなご相談でしょうか?」
半沢「私は銀行に長年勤めてきましたが、今回、子会社の証券会社に出向を言い渡されまして…それを受けるべきか、受けずにいるべきかを相談したく参りました」
あそう「受けずにいるべきか…とおっしゃると、本心は受けたくないと?」
半沢「ええ…銀行員にとって『出向』はあまり良い意味を持っていません。特にその行先が小規模な子会社であれば、実質的に『左遷』の意味合いが強いのです」
あそう「左遷…半沢さんは左遷された気がするため、受けたくないと感じられているのですね」
半沢「正直言って、そうなんです。ちょっと心当たりもあって」
あそう「心当たり?左遷されるようなことをしたかもしれないということですか?」
半沢「はい。実は常務の不正を取締役会で公にしまして…ちょっと個人的な事情もあり、メンバーの前で常務に土下座を強いてしまったのです」
あそう「土下座を?でも上司の不正があったからなのですよね」
半沢「はい。銀行のためであったと胸を張って言えます」
あそう「銀行のためにしたことなのに、出向されるのが納得できないとお考えなのですね」
半沢「ただ…土下座はやりすぎだと思われたのかもしれません」
あそう「土下座…よほどのご事情があったのですね」
半沢「…はい(沈黙)」
あそう「では半沢さんは、もう一度同じ状況になったら、常務に土下座をさせずに済ませられますか?」
半沢「いえ!やはりもう一度同じことをしたでしょう」
あそう「では、半沢さんにとっては、それは必要なことだったように私には思えますが、いかがでしょう?」
半沢「はい、その通りです」
あそう「では、改めて今回の出向の意味について考えてみませんか?」
半沢「そう考えると…『左遷』ではなく、自分のことを守るためのものかもしれません」
あそう「守るというのは、どういう意味でしょう?」
半沢「つまり、常務とのやりとりで、自分は「やりすぎる人間」という印象を、他の役員にも持たれたかもしれません。そのため、今後、警戒され、仕事もやりにくくなる可能性も高いと思います。とすると、このまま銀行本体で仕事を続けるよりは、別の職場で、ほとぼりを覚めるのを待たせるということかもしれません」
あそう「なるほど。それは十分考えられますね。では出向先の業務内容についてはいかがですか?半沢さんにとって、興味の持てない仕事内容なのでしょうか?」
半沢「いえ…証券会社なので、これまで銀行では携わることのできなかった範囲の金融業務に従事できる可能性はあります」
あそう「それは半沢さんの将来にとって意味のあるものですか?」
半沢「はい!金融業界の規制緩和で、銀行と証券会社との垣根がどんどん低くなりますから、証券会社の業務の経験は、銀行でも行っていくようになるはずです」
あそう「だとすると、逆に銀行で半沢さんがこれまで培ってきた知識やノウハウを、証券会社で生かす機会もありそうですね」
半沢「なるほど、そうですね。出向先でも自分の力を発揮できる場があるような気がしてきました」
あそう「いらした時と比べ、ずいぶんやる気が湧いてこられたようですが…」
半沢「はい。自分は間違ったことはしていないので、もっと堂々と出向を受け入れようと思えるようになってきました。きっと証券会社でやるべきことがあるはずです。それを見つけようと思えてきました」
あそう「きっとご活躍できると思います。ご活躍の様子をうかがえるのを楽しみにしています」
(画像は「プリ画像」サイトより)
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■振り返り:キャリアコンサルタント あそうより
半沢さんは、いわゆる「クライエント力の高い」方で、お話ししているうちに、ご自身でどんどん解決方法を見つけられることのできるご様子でした。
今回の出向で会社に対してわだかまりを抱かれたようですが、いったんそれを吐き出すことで、改めて出向の意味をとらえなおす余裕をもたれたようです。
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妄想ですよ、妄想…