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創業350周年に向けて!老舗企業のコミュニケーション研修

2023.05.29


新人研修以外では本当に久しぶりのリアル登壇は、老舗企業様でのコミュニケーション研修。
その会社のコンサルティングをしている友人、黒木 潤子さんからのご紹介でした。
実は私はその会社の商品のファンでもあり、Facebookでそんなことをつぶやいたことがきっかけになったのです。

350周年を無事に迎えるために、今の組織風土に風穴を開けたい。
そのためには今も残る昭和の文化の名残をなんとかしたい。
悪意はないのだけれど、古くからの社員の言動が、新たに入ってくる社員への圧力となり定着しない…
そんなご要望をお持ちでした。

研修の位置付けや内容について検討。東京と札幌と、お客様のある京都をオンラインで繋いで何度も話し合いました。当初から次期社長が要望を率直に伝えてくださったのもありがたいこと。変えていきたいという熱が画面の向こうからもひしひしと伝わってきます。

さらに、社員の方、数名と面談させていただき、職場の雰囲気についての思いをうかがいました。

その結果、「パワハラ防止法」の内容を理解いただくと同時にアンガーマネジメントやアサーティブコミュニケーションを学んでもらおうと、骨子はすぐに決まりました。

そのうえで、「この会社ならでは」の要素として、必要だと思ったのは以下の点です。

◆研修の内容と、もともとその会社のDNAとをリンクさせる
二代目が定めたという家訓が受け継がれているとのこと。そこにハラスメント防止の精神が記載されているのを発見。参加した社員にそのことに気づいてもらい、決して急に「ハラスメント防止」が言われているわけではないということに気づいてもらうようにしました。

◆自分たちで職場のコミュニケーションルールについて話し合う
コロナの影響もあり、そもそも職場のコミュニケーション頻度が少ない印象でした。そのため、お互いをよく知らないまま、誤解が誤解を生んでコミュニケーション不全に陥る悪循環…まずは、自分たちの考えを話し合う仕掛けが必要なのでは、と考えました。

◆ハラスメント行為者を一方的に糾弾しない
前述したように、ハラスメント的行為をする人は、意地悪をしようと思ってしているのではなく、少なくとも自分は「善かれ」と思ってしている。そのこと自体は尊重する必要があります。むしろ、それだけの思いがあるのに、伝え方が適切でないために、ハラスメントと思われてしまうのはもったいないと感じました。

そう考えて設計したものの、直前まで懸念事項ばかり出てきました。
それでも、受講者を信じてやってみようと決めました。そう決められたのは、じゅんじゅんが培われたお客様との信頼関係のおかげです。

当日は、懸念を吹き飛ばすほど、みなさんが熱心に研修に取り組まれていました。「堰を切った」といってもよいほど…おそらく、コロナの影響もあって、本当はお互いにもっと語りたかったところ、それができなかったと思われます。

一朝一夕に、組織文化は買われるものではありません。それでも、今回の研修が、今までの言動をちょっと考え直すきっかけになってくれたらうれしいです。

 

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