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子供がほしくない理由の国際比較から見えるもの

2018.09.03

<迷い道くねくね?>

2017年、昨年の調査ですが、面白いデータが紹介された記事だったのでご紹介します。女性向けWEBメディア「ウートピ」の記事です。

米国医療機器メーカー「クック・メディカル」の日本法人が、日本、アメリカ、フランス、スウェーデンの4カ国で、都市部に住む子どもがいない18~39歳の女性を対象にインターネットで国際調査を実施しました。

その中で「子どもが欲しい」と答えた人は、日本が最も少なくて63%にとどまったそうです。

また、「産みたくない」理由については、欧米各国が「現状のライフスタイルに満足しているから」を上げた人が多いのに対し、日本は「子育てに自信がない」が突出しています。それに続くのが「大変そう」「体力に自信がない」といった消極的理由です。

この記事では、その背景に、「母親として完璧さを求める日本の文化」や、長時間労働による子育ての負担の多さなどがあると分析しています。

さて、この調査結果について、みなさんはどのように感じられますか?

いま、イギリスで出版された「Living the Life Unexpected」という、子どものいない女性のために書かれた本の読書会を実施しています。この本では、イギリスでも子供がいない女性に対するプレッシャーが非常に強いことが描かれています。

これは正直、意外でした。欧米は、もっと子供がいないことへの理解がある先入観があったので。

今回の調査にイギリスは含まれてはいませんが、フランスやスウェーデン、米国でも、英国と同様のプレッシャーがあるとしたら、この結果は、よほど日本の圧迫は強いとも思えます。

そして、実は、その圧迫の一部は、当事者である女性自身の中にもあるように思えます。つまり完璧な母親でいないといけないという思い込みや、「母」となって初めて女性として完璧であるといった先入観です。かつて、私がどこかそんな思い込みを抱いていたように…。

社会の圧迫を軽減していくには、そうした私たち自身の思いを手放していくことが、最初の一歩になるようにも感じました。

※調査報告についてのリリースはこちらから。
「日・米・仏・スウェーデン女性対象:リプロダクティブ・ヘルスに関する意識調査結果を発表」


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