メイ首相に学ぶ「大人の対応」
2016.07.17
専門家の寄稿サイト「シェアーズカフェ・オンライン」で執筆した記事が、ネットメディアのyahooニュース、BLOGOSに転載されました。
レッドソム氏が党首選の前にインタビューで答えた「自分は母親だから首相としての資質がある(メイ氏は母親ではないからそうはいえない)」という発言の問題について書いたものです。
▼yahooニュース
「イギリスで「子供を持つ母親」が炎上した理由。」
▼BLOGOS
「英国首相選ではなぜ「子供を持つ母親」が不戦敗したのか?」
ここでは書ききれなかったのですが、レッドソム氏のライバルで、首相に就任したメイ氏の対応は、なかなか素晴らしかったのではないかなーと思っています。
報道されている情報を見る限り、レッドソム氏の発言に対して、静観を決め込んでいた様子。
一方、保守党の他の議員や閣僚は、レッドソム氏を批判。
ロイターのネットニュースでは以下のように報道されています。
これに対し、多くの保守党議員やメイ内相の支持勢力が反発。「卑劣だ」「対立を招く」「侮辱的」などと非難を浴びせた。
ハモンド外相も苦言を呈した。次期首相を決める党首選は中傷合戦ではなく、本質的な問題を議論すべきだとし、「首相になる資格を決めるのは、わが国が直面する問題に十分取り組んできた経験があるかどうかだ。だから私はメイ氏を支持する」と述べた。
自分は議論に巻き込まれることなく、味方を使ってライバルにダメージを与えています。
もちろん、相手が政治家としてはまだまだ未熟で、メイ氏の方に余裕があったからともいえますが、反射的にレッドソム氏に反論せず、冷静に対処した様子は、さすが「氷の女王」と呼ばれるだけはある(^-^;
感情的にならず、冷静に対応する。
日ごろから味方をつくり、いざというときには彼ら彼女らに守ってもらい、かつ、攻撃してもらう。
仕事できるのはもちろんですが、このくらいの対応できるよう常日頃意識しておくのは、ライバルにくだらないことで足を救われないための処世術といえるのではないでしょうか。