自己理解を通じて「ストレス対処」力を高める1 ~ストレスマネジメント研修レポート
2014.10.09
●ストレスマネジメント研修月間でしたー!
こんにちは。
キャリアコンサルタントの朝生です。
この夏は、不思議と「ストレスマネジメント」「レジリエンス(回復力)」をテーマにした研修の依頼が続きました。
私自身、30代後半から40代半ばにかけて、責任範囲の広さとプライベート環境の変化で、非常にストレスの高い状況にあり、
それに耐えられず体調を崩した経験があります。
それをきっかけに、ストレスやレジリエンスに興味を持つようになったのですが、
いまや私にとってのライフテーマといっても良いかもしれません。
ですから、研修講師として依頼されると気合が入ります!
ただ、何回か連続して講師をするうちに、私の中でお伝えしたいメッセージが変わってきたのを感じました。
当初は、ストレスに対処する方法そのものをお伝えできたら・・・と思っていたのですが、
だんだんと回を重ねるにつれ、「ストレス」について向き合うことをきっかけに、
自分をより理解し、その持ち味を活かす手段として、「ストレスの高い状況」を使ってもらいたいと考えるようになったのです。
というのも、ストレスが高い時にとった自分の対処法方法には、「自分自身」が色濃く表れるからです。
●ストレスの高い状況でわかる「自分」
ストレスの対処方法は、一般的に8種にカテゴライズされるという研究結果があります(米国ラザルス博士の研究による)。
その研究では、人によって、特にとりやすい対処傾向があり、その背景には、自分の性格や対人関係における特性が現れると言われています。
たとえば、私は、ストレスの原因になっている人に、積極的に行動や態度を改めてもらうよう働きかける傾向が高く出ます。
その背景には、
「後々、同じことを繰り返していたら、自分だけでなく他の誰かも迷惑をこうむるかもしれない。だから今のうちに自分が言って直してもらっておかなくちゃ」
という思いがあるのです。
つまり、積極的に相手に関わるのは、「自分だけでなく、他の人のために」「自分があえて相手が嫌がられることをリスクを負う」という責任感の表れなのです。
ストレスの高い状況での自分の対処方法について考えてみると、こうして自分が何を大切に行動しているかが見えてきます。
ストレスに自分がどう対処しているかを通じて、自分の価値観が見えてくるのです。
ところが、ストレス対処力を高めるには、それだけでは不十分です。
ラザルス博士の研究によると、「8種の対処方法をできるだけたくさん使えるようにすることがストレスを乗り越えるコツ」とのこと。
でも、普段使い慣れていない対処方法を、いきなり使えるように言われても、そうは受け入れられません。
自分が良く使う対処方法には、上述したように自分の価値観が表れており、それは根強いものですから。
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では、どうしたら他の方法を受け入れられるのでしょうか?
(次回に続く)