Office Carlino個人の力を組織力へ。ダイバーシティ推進・ミドル活性化は朝生容子へ お問い合わせ 子どものいない人生ポータル

北欧のテキスタイルと暮らし展〜冬の長い暮らしが生んだ美意識と、社会を動かす女性たちの力

2026.03.17

会場の様子

こんにちは。オフィス・キャリーノの朝生容子です。

先日、日本橋高島屋で開催されていた「北欧のテキスタイルと暮らし展」に足を運んできました。

実はこの夏、スウェーデンとフィンランドを訪ねる予定があり、予習も兼ねて訪れたのですが、そこで感じたことは単なる「北欧デザインへの興味」を大きく超えるものでした。

雪国での暮らしが教えてくれた、北欧インテリアの真価

もともと私は、北欧インテリアのブームに対して、それほど強い関心を持っていたわけではありませんでした。

そんな私の意識が変わったきっかけは、かつての札幌での生活です。

雪が多く、冬が長い北海道。その地でカフェを巡るうちに、多くの店で北欧ブランドの食器がごく自然に使われていることに気づきました。

なぜ、これほどまでに北欧のデザインが北の大地に馴染むのか。

それは、厳しい寒さの中で家の中で過ごす時間をいかに豊かにするか、という切実な願いが込められているからではないでしょうか。短い夏や春を待ちわびる喜びが、温かなテイストとして形になっている。その精神性に触れたとき、北欧デザインが持つ本当の魅力が腑に落ちたのです。

「襤褸(ぼろ)」とテキスタイルに宿る共通の美意識

展示会場で古いタペストリーや使い込まれたブランケットを眺めているうちに、ふとある場所を思い出しました。以前、浅草にあった日本の古布を展示していた「アミューズミュージアム」です。

厳しい生活環境の中で、一針一針に少しでも美しさを求めようとする手仕事。

北欧のテキスタイルと、日本の「襤褸」――。

置かれた環境は違えど、生活を彩り、家族を守ろうとする切実な祈りと美意識には、共通する力強さを感じずにはいられませんでした。

「Beauty for All」:女性たちが切り拓いた工芸の道

今回の展示で、特に印象深く、またキャリア支援に携わる身として興味を惹かれたのが、北欧の工芸における「女性の役割」です。

「すべての人に美を(Beauty for All)」というコンセプトを提唱したエレン・ケイ。彼女の思想を背景に、普及、教育、そしてマーケティングといった各分野で、多くの女性たちがプロフェッショナルとして活躍してきた歴史が紹介されていました。

翻って、日本の民藝や伝統工芸の歴史を考えてみると、女性の役割がここまで表舞台でフィーチャーされることは、まだ少ないように感じます。

• なぜ北欧では、これほど早くから女性が工芸の社会実装においてリーダーシップを発揮できたのか。

• 日本との文化的・歴史的な背景の違いはどこにあるのか。

そんな新たな問いも生まれました。

終わりに

日常の何気ない道具や布一枚に込められた思想が、やがて社会を動かす力になっていく。

そんな北欧の暮らしの奥深さに触れ、夏の旅への期待がさらに高まっています。

自分自身が何に心を動かされ、何をもっと知りたいと思うのか。

そんな「模索中」の感覚も大切にしながら、これからも仕事や研究に向き合っていきたいと思います。

←記事一覧に戻る

MENU

CLOSE