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期待外れだったドラマ「定年女子」~メルマガvol37より

2017.10.13

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あとがきには、BSドラマ「定年女子」をとりあげました。
私の周りでも見た人はいましたが、途中でやめてしまった人も少なくなかった様子でした。
私は最後まで見ましたが、正直終わった後は、なんとなく肩透かしを食らった気分です。
最初はそれなりに「あるある…」と思っていたのですけどね。

その原因は、いろいろあります。
たとえば、主人公と大学の同級生だった4人の同年代女性が出てきます。
彼女たちは、それぞれの形で働いており、それぞれの悩みに触れているものの、ちょっとだけ描くだけで、その背景を描くことはしません。
たとえば、キャビンアテンダントの友人が突然退職し、実家を利用してカフェバーを開きます。
資産家である様子が描かれており、生活費に困ることはなさそうですが、なぜCAをやめたのか、事情は描かれていません。
これは観ている方にとって、ものすごーいフラストレーションです。

一方、菊池桃子演じる専業主婦であった女性も一人登場します。
彼女は主人公の娘の同級生の親という設定で、娘の結婚式の準備にわがことのようにかいがいしく面倒をみます。
徐々に4人の女性達と友人関係を築いていくのですが、彼女自身の感情は描かれていません。
結果的に、家庭もしっかり築き、幸せな中年女性に見えます。
観ようによっては、働き続けた4人の女性と比べ、人生が充実していると言われているようにも見えます。

その中で、一番気になったのは、登場した男性たちと主人公の関係。
メルマガでは、その件についてとりあげました。
ひとつとりあげて書いてみましたので、こちらにも転載します。
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残念だったドラマ「定年女子」

定年を迎える女性が10万人を超えるまでになった…そんな
現実を反映して話題となった、NHK-BSドラマ「定年女子」。
同世代を描いているとして、期待して全て見ましたが…
正直、期待外れでした。

いろいろな理由はあるのですが、一番の理由は、「イケメン
だしときゃいいでしょ」というドラマのスタンスです。

主人公が、役職定年を迎えた後に配属になった営業部門で
出会った20歳以上若い男性に思いを寄せられるという設定
でした。
ところが、なぜ彼が主人公に恋愛感情を抱くようになった
のか、そのあたりの経緯がほとんど描かれていません。

昨年、大ヒットしたドラマ「逃げ恥」でも、同様に歳の差
恋愛が描かれていました。こちらでは、年上のキャリア
ウーマンが、若い女性にはない、理性的な考え方を持って
いる様子や、仕事に頑張りつつもその裏にある寂しさを
描いており、がんばっている女性が自分を投影できたのです。
また、若い男性が惹かれる事情も説得力がありました。

うがった見方をすると、「定年女子」のドラマには、働く
女性に対してのリスペクトが欠けているように感じられます。
「イケメンとの恋愛を描けば女性は満足するんでしょ」と
制作側が安易に考えているようにも思えたのです。

とはいえ、定年を迎える女性を主人公にしたことには拍手を
送りたいと思います。これから女性のセカンドキャリアが
ドラマの一つのジャンルとして成立したらよいなあ…
迷える定年制代女性の様々なモデルを、メディアを通して
描いてもらえたら…そんな期待をしています。

※写真は、スポニチアネックス(2017年7月4日)より

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