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結婚記念日に考える~自立した関係とは、弱みを見せられる関係

2017.05.23

5月22日は、我が家の結婚記念日です。
気が付けば、来年は銀婚式を迎えるというほど、長い年月を一緒に過ごしてきました。
喧嘩もしますが、なんとかここまで二人でやってこれたのは、欠点も含めてお互いのことをリスペクトできたからかな?と思います。

結婚する前のまだ若かりし頃、私は「結婚したら、お互いに自立した夫婦になりたい」という理想を持っていました。
それはお互いが働き続けて、それぞれが自立できるだけの収入を得ることであったり、
お互いに別々の趣味をもっていて、その楽しみを相手に教えたり、
そんな外形的なイメージでした。

24年間、一緒に過ごしてきて感じるのは、
「自立」というのは、お互いが辛い時や苦しい時に、「助けて」と言えることではないかということです。

「助けて」を言うのは、「甘え」で、「自立」とは対極にある行動であるように思えます。
でも、助けを求められるというのは、裏を返せば、自分自身の弱さを受け入れる強さがあるからとも考えられます。

私は、これまでの人生の中で一番つらく苦しい時、
夫には心配かけられないと思って、大したことがないとふるまっていました。
夫とは会社の同期として知り合ったこともあって、自分の人生は順調だと、変に夫と張り合う気持ちがあったようにも思えます。

そんな時に夫の方から「実は今の状況が結構たいへん」と話してきました。
夫は夫で、楽しく順調に過ごしていると思っていた私は、その言葉にびっくり。
ああ、夫は夫で思うところがあるのだなーと感じられたので
「そうか、辛いんだね」と何気なく返事をしたところ、彼は、はらりと涙したのです。

初めて見る夫の涙に驚きましたが、嫌な気持ちにはなりませんでした。
ああ…彼も辛かったんだと思うと、
「実は、私も結構辛くて…」と、そこで初めて自分の苦しさも口にできたのです。
自分自身の弱さを、私自身が受け入れられた瞬間でした。

人間いつも元気なわけではないです。
時には弱り切ってしまってどうしようもなくなります。

でも弱っちゃったのは、自分自身が弱いことが原因であるように思えるし、
誰かに助けを求めるのは自分が弱いことを認めるような気がしてしまう。
そんな理由から、「自分は大丈夫」と強がってしまうこともあります。

強がっているうちは、実は人はなかなか成長できません。
自分の弱さを受け入れ、それを克服するのか、別の強みでカバーするのか、
態度を決めて初めて、自分自身が買われるからです。

でも一人では、なかなか自分の弱い部分を受け入れられません。
そんな時に、「私ってこんなダメなところがあるんだよね」と、弱音を吐ける信頼できる相手がいる…
自分も相手のそんな弱音を、ただただ現実のものとして受け入れる。

それが自立した関係という者なのかな…と感じています。

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