プロアクティブ茶道
2023.07.15
久しぶりに茶道の話題です。
札幌で、幸いにも転勤族の私を受け入れてくださる教室が見つかり、ボチボチとお稽古を続けてきています。
こちらの教室の特徴は、その日に何をお稽古するか、自分で決めて先生に申告すると言うことです。
これまでの教室では、その日の稽古内容を先生が決めていらして、基本的にはその内容を行います。レベルに応じて内容は変わりますが、同レベルであればその日に決められたお点前をみんながお稽古します。
ずっとその方式で来たので、なかなかその癖が抜けず、教室に行ってから、「今日は何をお稽古しますか?」と先生に聞かれて、慌てて考えることもしばしばでした。
稽古の内容を自分で考える…最初は不思議に思ったのですが、考えてみると、これはものすごい修練になるなと感じています。
まず自分が何をできているのか、そして何が苦手なのかそれを把握する必要があります。
そして季節を投影する茶道ですから、その時期にどんなお点前があるのかを把握しておく必要もあります。
これまでの茶道歴の中で、この時期のお点前で何が苦手だったのか、それを毎回振り返り、自分は何を練習すべきなのかを考えるわけです。
そういえば、先生の口癖は「まず自分で考えましょう」です。お点前の途中で間違った場合でもすぐに直さず、「どうしたらいいか、自分で考えてみて」とおっしゃいます。
記憶力の減退が著しいお年頃の私には、「そう言われてもねぇ…」と言うことも多いのですが…
一旦落ち着いて頭の中で解きほぐすことを繰り返すと、よりしっかりと身に付いてくるような気がします。
教える方からすると、これはなかなか大変なことだと思います。
相手の中に答えがあるとは限らないですし、答えがあるとしても思い出すのに時間がかかる。
生徒のことを信じて待ってくださる先生に感謝しかありません。