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研修は「人格否定」の場ではない。新入社員の「自己効力感」を育むために必要なこと

2026.04.11

春、新入社員研修のシーズンがやってきました。

私自身、久しぶりに新入社員の方々と向き合う日々を過ごしています。

以前、私は「研修がある種異様な空間になる理由」という記事で、研修における人格否定の危険性について警鐘を鳴らしました。

「厳しく指導してほしい」という人事現場の期待に応えようとするあまり、受講生を追い込み、反発心でコントロールしようとする手法は、決して本質的な成長には繋がりません。

最近の研修現場で、受講生たちの「素直さ」と「吸収力」を目の当たりにし、改めて確信したことがあります。それは、人は「否定」ではなく「適切なフィードバックと環境」によって、驚くほどの速さで行動変容を起こすということです。

「叱る」ことより「見通し」を立てさせる

今回の研修中、初日に休憩明けの入室が遅れる受講生が数名いました。

ここで「社会人失格だ」と叱責するのは簡単です。しかし、私はあえてこう伝えました。

「エレベーターの混雑など、自分ではコントロールできないことは起こります。だからこそ、そうした状況を予測し、時間内に戻るために何ができるか考えて行動しよう」

結果、翌日から遅刻者は皆無となりました。

彼らはルールを守りたくないわけではなく、単に「予測と対策」の仕方を知らなかっただけなのです。具体的な指針を示せば、彼らは自ら考え、動く力を持っています。

多様な地域からの受講生の学習支援のあり方

また、今回の研修ではグローバル採用の社員も多く、日本語の壁に苦戦している姿が見受けられました。

ここで「日本語の勉強だからツールは禁止」とするのは、本当に教育的なのでしょうか。

私は、翻訳ツールの制限は、視力の低い受講生に「メガネを外して受講しなさい」と言っているのと同じだと考えています。

研修の目的は、ツールなしで日本語を話すことではなく、「社会人としての心得」や「仕事の進め方」を正しく理解し、現場で活躍する基盤を作ることのはずです。

本来持っている能力を発揮させるための「道具」を奪うことは、学習効果を阻害するだけでなく、組織に対する安心感(心理的安全性)を損なうことにもなりかねません。

「安心感」が、現場での粘り強さを生む

派遣という働き方を選んだ彼らは、この先、自社からの支援が届きにくい現場に一人で飛び込んでいくことになります。

だからこそ、研修という「ホーム」の場では、徹底的に「安心して学べる、頼れる仲間がいる」という感覚を持ってほしいと願っています。

自己効力感——「自分は、工夫すればやれるんだ」という感覚。

それを育むのは、高圧的な指導ではなく、一人ひとりの特性に合わせた「合理的配慮」と、主体性を引き出すための「適切な問いかけ」です。

私たち送り出す側ができることは、彼らを型にはめることではなく、彼らが現場で自分らしく輝くための「武器」を渡し、背中をそっと押してあげることではないでしょうか。

オフィス・キャリーノでは、一人ひとりの「 wellbeing」と、組織の健全な成長を両立させる人材育成を、これからも提案し続けていきます。

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