子どもを持つことに真剣であるからこそ…メイン大学調査より
2018.10.29
今年1月にハフィントンポストで報じられた調査結果をご紹介します。
米国では、子どもを持たない女性が増える傾向がみられるそうです。そうしたなか、メイン大学でジェンダー社会学を研究するエイミー・ブラックストーン教授は、子どもがいない31人を対象に(女性21人、男性10人。2人以外は異性愛者)子どもを持たない選択をした理由についてインタビュー調査をしました。
人数が少ないこともあり、これをもって全体の傾向と言えるかは疑問もあります。ただ、ここで紹介された意見には非常に共感を覚えました。
特に以下の考えについて。
「子どもを持たないという決断をした人は、子どもを持つと決めた人より、ずっと子どもを持つことについて考えているんじゃないかなと思います。熟慮に熟慮を重ねた上での決断だから」
子どもを持たない人に対して、「自分のことを優先する利己的な人だ」と批判されることもありますが、そうではなくて、むしろ真剣に子どもや社会のことを考えたからこそ…ともいえるように思います。逆に言えば、あまりまじめに考えすぎると、かえって子どもを持てなくなるといえのかも。
調査にあたったブラックストーン教授は、「『全ての人が大人になったら親になりたいと思うもの』という考え方が、今回の調査をきっかけに変わって欲しいと願っている。そうすれば、ひとりひとりが『親になることが、自分にとって本当に最善の選択なのか』を、もっと考える余裕ができるからだ」と述べているそうです。
一人一人が子どもを持つことを自らに問うようになったら「子どもを持つのが当たり前」という社会の同調圧力の軽減につながるように思います。